2019年6月9日

老後の生活費2000万円?金融庁報告書の内容とは

今月3日に金融庁が発表した報告書で、「人生100年時代には老後生活費が2000万円不足する」という試算を発表し、ワイドショーなどでも取り上げられました。

心配されている方も多いかと思われる「老後のお金」について紹介させていただきます。

 

メディアやネットで炎上?2000万円騒動

 

このニュースが出た時、新聞では「人生100年時代、2000万円が不足 金融庁が報告書」といった見出しで報じたり、ワイドショーでは「そんなの無理」とか、「何でもかんでも自己責任なの」とか、「まずは国が無駄を無くして国民に還元するべき」といったコメントが多くあがっていて、ちょっと悲観的な論調が強かった感じがしました。

今回は特に2000万円という数字が大きく独り歩きした感じがあります。

発表の後、麻生金融担当大臣が「あたかも赤字になるような表現で不適切だった」などと釈明されていましたが、私が報告書を読んだ限りでは、極めて当たり前のことばかりで「その通り」という感じでした。

 

金融庁が発表した報告書の内容とは

 

 

金融庁が発表した報告書の内容とは この報告書は「金融審議会 市場ワーキング・グループ報告書「高齢化社会における資産形成・管理」」というもので大学の教授や金融関係の研究員、企業の経営者などの有識者が「高齢化社会における金融サービスのあり方」について議論した内容をまとめた報告書です。

単純に「老後のお金、いくら必要?」というだけの話しではなく、たとえば認知症などで契約行為ができなくなる事や、ライフスタイルや価値観も多様化していることなどにも触れ、高齢化とお金について「こういった準備や心構えがあるといいですよ」と伝えてくれています。

2000万円という金額も、仮に年金以外の収入がまったくなく平均として月に5万円貯金を取り崩して生活するとしたら、20年で約1300万円、30年で約2000万円必要になる計算になりますよ、というところで出てきます。

そもそもこの計算も、みんながモデル通りになるかというと、相当の人がこの条件から外れると思われますし、報告書でも指摘されています。

 

2000万円じゃ全然足りない可能性も、0円でもいい可能性も

 

足りない金額が月に8万円だと、20年で約2000万円、30年で約3000万円必要になりますし、年金の中で赤字にならなければ無くても大丈夫です。

30年無収入というのもどうかと思います。

月の不足額の数万円の収入があってピンピンコロリのゴールを迎えたとしたら貯蓄がなくてもOKでしょうし、逆にそれだけ資産があれば20年、30年は大丈夫、という安心になるかもしれません。

それでいて介護や家のリフォーム費用など臨時な出費は含まれていないので心配すればキリがありません。

 

いちばん大事なのは、「そういう大きな単位のお金をイメージしないといけないので、真剣に考えましょうね」ということだと思います。

 

報告書には「考えられる対応」という項目もあります。

高齢になる前の現役期では、「早くスタートする」「預貯金だけでなく、長期・積立・分散投資による資産形成を心がける」「長期的に信頼できる金融機関やアドバイザーを選ぶ」などが有効、としていますし、リタイアしたとしても、60歳から100歳とすると40年も時間がありますからその中での「目的にあった資産運用」や「長期的なマネープランを考えること」「不動産の売却や有効活用の検討」などが挙げられていて、金融業界の対応や法整備の充実も進めるべき、となっています。

 

投資・資産運用をしないのにも覚悟が必要

 

 

投資・資産運用をしないのにも覚悟が必要 投資や資産運用は失敗するのが怖い、失敗するくらいならやらないほうがいい、と考える人も結構いらっしゃるように感じます。

でも投資って、儲けるためだけでなく、自分を守るためにも必要です。

 

今、国が経済政策として2%の物価上昇率を目指しているのはご存知ですしょうか?

年に2%物価が上昇したら、100円の商品は102円になります。

それが10年続いたとしたら121円に、20年だと148円に、30年だと181円に値上がりしちゃうんです。

 

それって、今の100円が何もしないと81%も価値が下がっちゃう、ってことになるんです。

100円だったらいいでしょうけど、100万円が20万円くらいに減っちゃうとしたら、どうでしょう?

何もしない、ということにも結構大きなリスクが有るんですよね。

 

だからといって、慌ててハイリスク・ハイリターンな投資に飛びついてはいけません。

報告書にあるように、長期・積立・分散による投資が有効です。

大きなお金を一度に動かして大きな利益を狙うのではなく、コツコツと長い間、色々な条件で金額が変わるものを選り好みせずに幅広く買う、という方法で、安全度が高い投資法と言われています。

基本的な投資法で、外国では、中学校や高校の授業で習うところもあるそうですよ。

 

毎月数千円でもいいので、早く始めて長く続けるのがポイントです。

少額でも自分のものだと思うと、株価や為替なんかのニュースも違った見え方してきます。

そうした感覚を育てて、大きなお金を手にしたときも失敗しないようにすることも大切ですね。

 

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